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透明骨格標本の作製方法

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こちらでは、透明骨格標本の作り方を紹介します。
例として、ブラックバスの稚魚を透明化する手順を見ていきましょう。

透明骨格標本の販売サイト

 

 

 

 

 


用意するもの
【標本となる生き物】
小さな魚などが作りやすいです。大きくなればなるほど、試薬が染み込みにくく、また脱色にも時間がかかります。

【道具】
ピンセット、メス、ビーカー、ガラス瓶

【試薬】
ホルマリン、エタノール、酢酸、アルシアンブルー8GX、アリザリンレッドS、水酸化カリウム、グリセリン、純水


標本の作製には危険な試薬も使用します。皮膚や目に試薬がつかないように細心の注意を持って作業してください。

基本的に水溶液を作成するときには水道水ではなく、純水を使用してください。水道水には余分な金属イオンが溶け込んでおり、色素による染色が妨げられる原因となります。

(1)ホルマリン固定
透明化したい標本を、腐らないように固定します。水で10%に希釈したホルマリン水溶液を用います。
 

ホルマリン固定は標本を傷みにくくしてくれますが、長時間漬けていると後の染色で色素が余分についてしまうことがあります。適切な固定時間は標本によって変わってきます。地味ではありますが、コツのいるところです。

 

 

(2)皮むき

ピンセットやメスで標本の皮をむきます。

皮が残っていると薬液の浸透が妨げられてしまいます。また、魚のウロコは染色色素と結合するため、ウロコがあると骨が見えにくくなります。丁寧に取り除きましょう。

 

(3)軟骨染色
30%酢酸/エタノール溶液に、アルシアンブルー8GXを溶かします。溶かす量は100mlの溶液に10mg。
作製した軟骨染色溶液に1晩標本を浸します。

アルシアンブルー8GXは軟骨の成分であるコンドロイチン硫酸と結合します。染色後は全身真っ青に見えますが、よく見るとヒレの付け根などに強い色素の沈着が観察できます。また、余分な色は後の操作で抜けていきます。

 

(4)脱水
100%エタノールに入れ、1晩放置。
その後新しい100%エタノールへ入れ替え、さらに1晩放置。

 

(5)漂白
過酸化水素水でメラニンなどの標本が本来持っている色素を脱色します。
1%水酸化カリウムに1%過酸化水素水となるように溶液を調整し、標本を漬け込みます。

 

(6)硬骨染色
1%水酸化カリウムにアリザリンレッドSを溶かします。溶かす量は100mlの溶液に20mg。
標本を漬け込み、1晩放置します。

アリザリンレッドSはカルシウムと結合し、染色します。そのため、使用する溶液にカルシウムイオンなどの含まれる水道水を使用していると、適切に染色がされません。水溶液は純水で調整しましょう。

 

(7)透明化
50%グリセリン水溶液で1%水酸化カリウム溶液を作ります。
溶液に標本を入れ、放置します。この時点で、体内の骨が透けて見えてきます。放置する時間が長いほど透明度は上がっていきますが、骨もバラけやすくなるので注意してください。標本の背骨が確認できるぐらいに透明になれば十分でしょう。

 

(8)グリセリンへの置換
50%グリセリン水溶液

75%グリセリン水溶液

90%グリセリン水溶液

100%グリセリン水溶液
の順でそれぞれ1晩ずつ標本を入れ替えて行きます。

(7)の透明化をやりすぎると、この時にバラバラになってしまいます。

 

(9)封入・完成

お好きな容器に100%グリセリンを入れ、標本を封入してください。標本は高温や紫外線に弱いです。直射日光に当たらない涼しい場所で保管しましょう。

 

以下のサイトで、連携企業のエーアンドゼットさんが透明骨格標本を販売しています。

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